【警告】
・イブランス75mgは、緊急時に充分対応できる医療施設において、がん化学療法に充分な知識・経験を持つ医師のもとで、パルボシクリブの服用が適切と判断される症例についてのみ使用してください。また、治療開始に先立ち、有効性および危険性を充分理解し、同意をしてから使用してください。
【禁忌】
・イブランス75mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
・妊婦または妊娠している可能性のある人
【慎重服用】
・重度の肝機能障害のある人: パルボシクリブの血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがあります。
【重要な基本的注意】
・骨髄抑制があらわれることがあるので、イブランス75mgの使用開始前および使用中は定期的に血液検査を行ない、状態を充分に観察してください。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・イブランス75mgの手術の補助療法としての有効性および安全性は確立していません。
・イブランス75mgを使用する際は、ホルモン受容体陽性、HER2陰性の人を対象にしてください。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・併用する内分泌療法剤などについて、「臨床成績」の項の内容を熟知し、イブランス75mgの有効性および安全性を充分に理解した上で、選択を行なってください。
・パルボシクリブの血中濃度が上昇するとの報告があるため、重度の肝機能障害の人では、減量を考慮するとともに、状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に充分注意してください。
・副作用があらわれた場合は、以下の基準を考慮して、休薬、減量または使用を中止してください。なお、本剤は75mg/日未満に減量しないでください。
減量して使用を継続する場合の使用老
減量レベル
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使用量
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通常使用量
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125mg/日
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一次減量
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100mg/日
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二次減量
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75mg/日
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2)好中球減少症および血小板減少症に対する用量調節
副作用
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処置
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Grade 1または2
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同一使用量を継続します。
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Grade 3
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休薬し、1週間以内に血液検査(血球数算定)を行なってください。Grade2以下に回復後、道理使用量で服用を再開します。
Grade3の好中球減少の回復に日数を要する場合(1週間以上)や次サイクルでGrade
3の好中球減少が再発する場合は、減量を考慮してください。
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Grade 3
好中球減少に付随して、38.5℃以上の発熱または感染症がある場合
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Grade 2 以下に回復するまで休薬します。回復後、1レベル減量し服用を再開します。
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Grade 4
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Grade 2 以下に回復するまで休薬します。回復後、1レベル減量し服用を再開します。
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非血液系の副作用に対する用量調節
副作用
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処置
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Grade 1または2
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同一使用量を継続します。
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Grade 3以上
治療しても病状が継続する場合
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Grade 1以下またはGrade 2 で安全性に問題がない状態に回復するまで休薬します。
回復後、1レベル減量し服用を再開します。
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【高齢者】
・一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので、注意して使用してください。
【妊婦、産婦、授乳婦など】
・妊婦または妊娠している可能性のある人は使用しないでください。また、妊娠可能な女性およびパートナーが妊娠する可能性のある男性患者に対しては、イブランス75mgの使用期間中および治療終了から一定期間は適切な避妊を行なうようにしてください。
・授乳中の女性は、授乳を中止してください。
【小児など】
・低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していません。