【警告】
・オプジーボ点滴静注20mgは、緊急時に充分対応できる医療施設において、がん化学療法に充分な知識・経験を持つ医師のもとで、オプジーボ点滴静注20mgの使用が適切と判断される症例についてのみ使用してください。また治療開始に先立ち、有効性および危険性を充分理解し、同意を得てから使用してください。
・間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽、疲労など)の確認および胸部X線審査のための実施など、観察を充分に行なってください。また異常が認められた場合には、オプジーボ点滴静注20mgの使用を中止し、副腎皮質ホルモン剤の使用などの適切な処置を行なってください。
【禁忌】
オプジーボ点滴静注20mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人。
【慎重使用】
・自己免疫疾患の合併または慢性もしくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある人:自己免疫疾患が増悪するおそれがあります。
・間質性肺疾患のある人またはその既往歴のある人: 間質性肺疾患が増悪するおそれがあります。
【重要な基本的注意】
・オプジーボ点滴静注20mgのT細胞活性化作用により、過度の免疫反応に起因すると考えられるさまざまな疾患や病態があらわれることがあります。観察を充分に行ない異常が認められた場合には角の免疫反応による副作用の発現を考慮し、適切な鑑別診断を行なってください。過度の免疫反応による副作用が疑われる場合には、間質皮質ホルモン剤の使用などを考慮してください。また、オプジーボ点滴静注20mg使用終了後に重篤な副作用が起こることがあるので、オプジーボ点滴静注20mg使用終了後も観察を充分に行なってください。
・間質性肺炎があらわれることがあるので、オプジーボ点滴静注20mgの使用にあたっては、臨床症状(呼吸困難、咳嗽、発熱など)の確認および胸部X線検査の実施など、観察を充分に行なってください。また必要に応じて胸部CT、血清マーカーなどの検査を実施してください。
・甲状腺機能障害があらわれることがあるので、オプジーボ点滴静注20mgの使用開始前および使用期間中は定期的に甲状腺機能検査(TSH、遊離T3、遊離T4などの測定)を実施してください。オプジーボ点滴静注20mg使用中に甲状腺機能障害が認められた場合は、適切な処置を行なってください。
・インフュージョンリアクションとして、発熱、悪寒、そう痒症、発疹、高血圧、低血圧、呼吸困難などがあらわれることがあるので、充分な対応のできる準備を行なった上で開始してください。また2回目以降のオプジーボ点滴静注20mgの使用時にインフュージョンリアクションがあらわれることもあるので、オプジーボ点滴静注20mg使用中およびオプジーボ点滴静注20mg使用終了後はバイタルサインを測定するなど、状態を充分に観察してください。なおインフュージョンリアクションを発現した場合には、すべての徴候および症状が完全に回復するまで充分観察してください。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの場合、化学療法未治療の人におけるオプジーボ点滴静注20mgの有効性および安全性は確立していません。
・根治切除不能または転移性の腎細胞がんの場合、化学療法未治療の人およびサイトカイン製剤のみの治療歴を有する人に対するオプジーボ点滴静注20mgの有効性および安全性は確立していません。
・再発または遠隔転移を有する頭頚部がんの場合、プラチナ製剤を含む化学療法による治療歴のない人に対するオプジーボ点滴静注20mgの有効性および安全性は確立していません。
・オプジーボ点滴静注20mgの術後補助化学療法における有効性および安全性は確立していません。
・オプジーボ点滴静注20mgの有効性および安全性を充分に理解した上で、使用の選択を行なってください。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・化学療法既治療の根治切除不能な悪性黒色腫の人の場合、オプジーボ点滴静注20mgの用法・用量を熟知した上で選択してください。
・注射液の調整法および点滴時間
1)
オプジーボ点滴静注20mgの使用時には、悪性黒色腫では1回使用量として3mg/kgまたは2mg/kgとなるように、非小細胞肺がん、腎細胞がんおよび古典的ホジキンリンパ腫では1回使用量として3mg/kgとなるように必要量を抜き取ってください。
2) オプジーボ点滴静注20mgは、1時間かけて点滴静注してください。
3) オプジーボ点滴静注20mgの使用にあたっては、インラインフィルター(0.2または0.22μm)を使用してください。
4) ほかの抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)との併用について、有効性および安全性は確立していません。
【適用上の注意】
1) 調製時
・バイアルは振盪せず、激しく撹拌しないでください。
・オプジーボ点滴静注20mgは日局整理食塩液もしくは5%ブドウ糖注射液に希釈し、総液量は60mL以上を目安としてください。
・添加後は静かに混和し、急激な振盪は避けてください。
・希釈後の液は速やかに使用してください。また、使用後も残液は、細菌汚染のおそれがあるので使用しないでください。
・希釈後の最終濃度0.35mg/mL未満では、オプジーボ点滴静注20mgの点滴用液中の安定性が確認されていません。
・他剤との昆注はしないでください。
2) 使用経路
・必ず静脈内使用とし、皮下、筋肉内には使用しないでください。
3) 使用時
・オプジーボ点滴静注20mgは点滴静注のみとし、急速静注は行なわないでください。
【その他の注意】
・国内外においてオプジーボ点滴静注20mgに対する抗体の産生が報告されています。
・海外臨床試験において、オプジーボ点滴静注20mgによる治療後に同種造血幹細胞移植が実施された症例で、重篤な移植片対宿主病などの移植関連合併症が認められています。
【高齢者】
・一般に高齢者では生理機能が低下しているので、状態を充分に観察しながら慎重に使用してください。
【妊婦、産婦、授乳婦などへの使用】
・オプジーボ点滴静注20mgの妊娠中の使用に関する安全性は確立していないので、妊婦または妊娠している可能性のある人は使用しないことを原則としますが、やむを得ず使用する場合には治療上の有効性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。また妊娠する可能性のある婦人は、適切な避妊法を用いるようにしてください。
・授乳中の使用に関する安全性は確立していないので、授乳中の人が使用する場合には授乳を中止してください。
【小児など】
・低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していません。